目の前の好機: AppsFlyerがCTVに注力する理由
コネクテッドテレビ(CTV)(英語)は近年著しい成長を遂げていますが、その背景には従来のテレビ(リニアテレビ)の視聴者がケーブルテレビや衛星放送を解約し、オーバーザトップ(OTT)ストリーミングサービスに移行していることが挙げられます。
この傾向は以前から見られたものの、新型コロナウイルス感染症によって加速し、今なお増加し続けています(英語)。米国だけでも70%(英語)の国民がOTTサービスを利用する中、昨年のCTVの広告費は60%(英語)増の144億ドルに上りました。今やOTTの主流が世界的にCTVに移行していることは、OTTの視聴時間(英語)が前年比で13%増加し、その視聴時間全体の73%をCTVが占めていることからもうかがえます。
CTVの成長はマーケターに大きな機会をもたらす一方、AppsFlyerにとってはお客様がこの機会を活かせるよう、いかに精度の高いCTV計測を提供できるかが課題となります。私たちは現在、Roku、Fire TV、Apple TVなどの主要なCTVプラットフォームにアトリビューションを提供しており、2022年にはCTVのアトリビューションと計測の開発で市場をリードするなど、革新的なCTV計測を推進してきました。このロードマップを今後も展開していくために尽力しています。
CTVマーケティングに投資すべき理由
AppsFlyerのCTV計測ソリューションをご紹介する前に、重要なのは、そもそもなぜお客様がCTVへの投資を検討すべきかということです。
前述したCTVの成長傾向以外にも、CTV広告をアプリの成長戦略に盛り込むべき重要な理由は3つあります。
1. リニアテレビよりも低い参入障壁
テレビは従来、ブランドにとって高価な広告チャネルと見なされてきましたが、CTVはテレビのリーチとインパクトはそのままに、デジタルマーケティングのパフォーマンスと透明性も兼ね備えています。
リニアテレビの場合、広告枠を購入するには専門のメディアチームが全国や地域のテレビネットワークと複雑な交渉をする必要がありました。またその多くに高額な最低料金が課せられました。しかし、プログラマティック広告とアドレサブル広告の配信手法によって、CTVのインベントリは現在、デジタルディスプレイ広告プラットフォームと同じDSPやアドネットワーク経由で購入できます。つまり、現在のモバイルおよびデスクトップメディアの投資先にCTVという項目を簡単に追加できるため、初期費用を低く抑えることができます。
2. 視聴者のエンゲージメントの高さ
CTVのインベントリの多くはリニアテレビと比べてCPMが高額(英語)な一方、CTVはエンゲージメントもターゲティング性も高いため、コストパフォーマンスの面ではより良い結果につながる傾向があります。
Innovid(英語)によれば、CTVのインタラクティブ広告は標準的なプレロールと比べて、完了率が1.1倍(88%)、エンゲージメント率が10.3倍(3.4%)高いとのことです。ここから、CPCV(Cost Per Completed-Views:完全視聴あたりのコスト-英語)の低減が期待できます。
また、CTVアプリ所有者がRokuやFireTVといったCTVプラットフォームから直接インベントリを購入している場合、クリック可能なディスプレイ広告から、比較的低コストで新たなCTVアプリユーザーを獲得できる可能性も広がります。
3. 高度なターゲティングと計測オプション
プログラマティックターゲティングではファーストパーティデータとサードパーティデータをかなり詳細に適用できるため、サイコグラフィック、デモグラフィック、コンテキストのどのターゲティングでも最も関連性の高いオーディエンスにリーチできます。
またCTVインベントリを販売するパートナーの多くは、インデックスベースの過去の結果から派生した成果ベースのレポートをすぐに作成できます。このレポートはCTVでの露出をウェブ訪問やアプリインストールといった特定のアクションに関連づけることで作成できます。
とは言え、業界全体で計測の透明性と標準化を高める余地は、まだ大きく残されています。
AppsFlyerが提供するCTV計測
AppsFlyerの使命は業界最高クラスのCTV計測ソリューションを開発し、より詳細でタイムリーかつ柔軟なインサイトをマーケターに提供することです。パートナーやプラットフォーム間のCTVアトリビューションを1か所で確認できればレポーティングプロセスが効率化するだけでなく、ブランドはより優れたユーザー体験を創出し、ROIとLTV(顧客生涯価値)の向上につなげられます。
以下ではAppsFlyerによる2種類のCTV計測の概要をご紹介します。
CTV-to-CTVアトリビューション:同一デバイス、同一OSでCTVアプリのインストールにつながったCTV広告アトリビューション(注:Rokuではアプリを「チャネル」と呼んでいます)。
TV-to-mobileアトリビューション:(コネクテッド)テレビで視聴された広告がモバイルアプリのインストールにつながったクロスデバイスアトリビューション。
この2つの定義を踏まえて、それぞれのソリューションがどのような広告主に適していて、AppsFlyerのパートナーによる他の計測機能をどう補完できるかを見ていきましょう。
CTV間のアトリビューション
CTV-to-CTVアトリビューションはCTVアプリのすべての所有者にとって、アプリやチャネル横断的にユーザーベースを分析し、ユーザーを最適化して成長させるためには不可欠です。AppsFlyerのソリューションではRoku、Fire TV、Apple TV、Android TV、Chromecast、XboxなどのCTVプラットフォームと直接連携し、標準化されたアトリビューションと最新のインサイトを取得できます。
各CTVプラットフォームも独自のレポートをクライアントに提供していますが、頻度が低い、APIが制限される、粒度が低い、レポートによってデータ名が異なるといったさまざまな限界が見られます。
AppsFlyerのCTV計測スイートでは以下のことが可能です。
- メディアパートナーによって偏りのない公正なアトリビューションを直感的な管理画面に一元化
- 標準化されたBIフローでローデータをスライス&ダイスできる柔軟なAPI
- 詳細なアプリ内指標(英語)(収益、LTV(顧客生涯価値)など)とメタデータ(IP、顧客ID、地域など)の完全な透明性を確保し、最適化の精度を向上
TV-to-mobileアトリビューション
TV-to-mobileアトリビューションは、CTVまたはリニアテレビに広告を展開するモバイルアプリ所有者に適しています。テレビプランはCSVまたは連携パートナー経由でアップロードでき、設定されたルックバック期間内にモバイルインストールが発生した場合、そのインストールとテレビへの紐づけをAppsFlyerが「アシスト」します。
AppsFlyerはQRコードもサポートしています。QRコードを使えば、ユーザーがテレビ広告から直接モバイルアプリをインストールできます。QRコードはAppsFlyerのOneLinkテクノロジーでもサポートされているため、アプリはあらゆるモバイルデバイスで、シームレスかつ適したコンテキストで起動します。
最後に、AppsFlyerはRoku(OneView)、Amazon、LG Ads、The Trade Deskなどのパートナーにモバイルインストールデータを送信することでクロスデバイスグラフを提供しています。これにより、パートナーはIPやその他のメタデータを利用してパートナー側の世帯デバイスをマッチングできます。
次は?
AppsFlyerの取り組みには常に無限の可能性が広がっています。お客様をサポートし続けるため、今後も変革への歩みを止めることはありません。現在は既存のCTV計測ソリューションを土台とした製品ロードマップを構築するため、以下の3つのアプローチを進めています。
- プラットフォーム基盤:CTVプラットフォームにおける現在の連携リストを拡大する
- 堅牢性:CTV-to-CTVアトリビューションに特化した機能を開発する
- クロスプラットフォーム展開:(C)TV-to-mobileアトリビューションに向けた、より高度な計測方法と幅広いパートナーシップを構築する
AppsFlyerは市場のグローバルリーダーとしてモバイルアトリビューションとマーケティング分析の基盤を確立しましたが、さらなる発展を目指し、CTV計測への取り組みを強化する考えです。同時に、当社のソリューションによってお客様が適切な選択を行い、優れた製品を構築し、プラットフォームやデバイスを超えて優れた体験を実現できるように支援を行います。
詳細については現在のCTVソリューションの詳細(英語)をご覧いただくか、お客様のニーズと当社のサポートまでご相談ください。